大阪市バス路線変遷-淀川を越える路線(3)<淀川大橋・伝法大橋>

第三回です。だいぶ間が空いてしまいました。
淀川越えるシリーズの最後は淀川大橋・伝法大橋です。

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淀川大橋を渡る路線は1933年12月23日に開設されます。3号系統・特3号系統・27号系統の3つの路線が野田阪神電車前(現・野田阪神前)から延伸する形で、野田阪神電車前~佃の区間が新設となりました。3号系統は朝日橋(≠此花朝日橋)、特3号系統は阿部野橋(現・あべの橋)、27号系統は福崎渡(尻無川右岸)を発着する系統でした。佃町は神崎川と左門殿川に挟まれた中洲であり、市バスとしては初めて神崎川を越えた路線でもありました。このほかに神崎川を越える路線は戦後の豊中線開設までありません。

さて、1939年に淀川大橋を渡る路線は33号系統(難波駅前~佃)のみに集約され、例によって翌1940年の改正で41号系統に再付番されます。さらに翌1941年には2月に野里車庫前~佃が、9月に野田阪神電車前~野里車庫前が相次いで休止となります。淀川を越える路線では最初に休止となるのですが、これは阪神国道線が並走していたためと思われます。

再開するのは戦後の1947年9月22日で、番号は変わって38号系統(大江橋~佃)となりました。38号系統は今日まで続いているわけですが、1948年に天満橋大江橋が、1953年に佃~佃町六丁目(現・佃六丁目)が、さらに1964年に上本町六丁目天満橋がそれぞれ延長となりますが、1967年3月に大阪駅前~佃町六丁目に改められます。
淀川大橋を渡る系統としてはこのほかに、64号系統(大阪駅前~野田阪神前~大和田町)が1954年に開設されたほか、112号系統(伊丹線野田阪神前~豊中IC)が1965年に開設されました。なお、112号系統は1978年に加島町~豊中ICが廃止となり、野田阪神前~神崎橋となります。

1979年7月にはゾーンバスが導入され、淀川大橋を渡るのは幹線112号系統(野田阪神前~神崎橋)のみとなり、64号系統は廃止されます。また、38号系統は支線38号系統(歌島橋~佃町六~伝法~西九条)と経路が変更となります。さらに、11月に支線38号系統は廃止となり、代わりに幹線特38号系統(野田阪神前~佃~佃町六)が新設され、淀川大橋を渡る系統は二つとなります。

1981年3月、歌島橋バスターミナルが新設され、西淀川区内の各路線の拠点となります。
この改正で、幹線特38号系統は幹線38号系統(野田阪神前~歌島橋バスターミナル)と支線38号系統(歌島橋バスターミナル~佃六丁目)に分割、伊丹線の流れを汲む幹線112号系統も支線94号系統(歌島橋~神崎橋)となります。
淀川大橋の部分に限っていえばこのまま変化なく、2002年のゾーンバス廃止を迎え、38号系統となります。2005年には95号系統(歌島橋バスターミナル竹島三丁目)を吸収して、野田阪神前~竹島三丁目となり、2014年には赤バス廃止に伴って西淀川区民ホールへの乗り入れが設定され、今日に至っています。

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一方、伝法大橋を渡る系統は1951年6月1日の43号系統(十三~福町~千鳥橋)が初となります。この系統は翌年には千鳥橋大阪駅前~十三が延伸され環状系統となります。また、1954年には57号系統(大阪駅前~鷺洲本通~佃町六丁目)も開設されます。
1978年に43号系統は短縮し、大阪駅前~十三~福町~西九条となった後、翌1979年のゾーンバス化で幹線43号系統(大阪駅前~十三~福町)とさらに短縮されます。なお、57号系統はゾーンバス化に際して廃止されます。このため、伝法大橋を渡る系統としては前述の支線38号系統のみと一旦なりますが、11月に支線43号系統(西九条~福町~佃六丁目)に変更されます。
その後1981年9月に、幹線43号系統(大阪駅前~十三~福町~西九条)と支線43号系統(福町~佃六丁目)に再編され、この形で定着します。
2002年のゾーンバス廃止時もそのまま43号系統に番号のみの変更にとどまり、2012年4月の改正で西九条から酉島車庫前発着に変更となり、酉島車庫前~島屋~福町~十三~大阪駅前となりました。

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