5年ぶりのヨーロッパ(前編)

2023年5月、コロナの規制も一段落してマイルも溜まっていたので、思い切ってまたヨーロッパへ行ってきました。


青組なのでANAの提携会社特典航空券を利用しました。ざっくりフライトだけ書くと
・成田→ウィーン(オーストリア航空)
・ウィーン→チューリッヒ(オーストリア航空)
チューリッヒリスボン(スイス航空)
・マラガ→フランクフルト(ルフトハンザドイツ航空)
・フランクフルト→羽田(ルフトハンザドイツ航空)
という5レグ。ストップオーバー(24時間以上の乗り継ぎ)は一回きりなのでウィーンで使い、最遠のリスボンが目的地扱いで、復路マラガまでは陸路移動という感じです。今回はリスボンへ出発するところまでを書きます。
なかなかうまくつながる組み合わせを探すのが難しい特典航空券制度ですが、本当によくこの旅程で取れたなという感じですね。
しかしまあ燃油代がでかすぎてマイル使ってるのに10万円ぐらい払わされたのマジで解せない。


そんなわけで、めちゃくちゃ久々に成田に行きまして、ウィーンまで14時間。いや14時間もなにすんねんと思いましたが、飯を食い寝てkindleでマンガを読み、ラノベを読み、地球の歩き方で付け焼き刃の現地語習得を試みていたらなんか着いてました。
そもそもこれロシア上空を飛べないからなんですよ、世界平和になれよほんとに。


ウィーンに着き、50ユーロほど手持ちがあるのでサクッと市内へ。今回はウィーン中央駅前にホテルを取ったので、ÖBB(オーストリア国鉄)で中央駅へ。
あとで出てきますが、市内への鉄道はこのほかにCAT(City Airport Train)という直行列車もあります。こちらはより都心部のウィーンミッテ駅へ行くのですが、結構お値段高め(片道14.9€、往復24.9€)です。ホテルや目的地によって使い分けですね。
ホテルに荷物を入れ、少しだけ駅周辺をぶらぶらしてこの日は終了。

2日目。
まずは市内交通の72時間券を購入。これで無造作にトラム、地下鉄、バス、国鉄の近郊電車を足にできます。
各都市によって運賃ゾーンとか時間制とか、打刻しないといけないとか色々考えないといけないですが、大体元が取れるので何も考えずフリーパス系を買ってしまえば無敵。
というわけでこの日は中心部で観光地をめぐりつつ、トラム撮影に勤しみます。


まずはE2形+C5形。
あと何年かで置き換えられるそうで、ウィーンといえばこの顔を旅行ガイドとかでも見がちなので、見ておきたかったんですよね。


あとは市電へ乗り入れている私鉄であるバーデン線。ウィーンの南側にあるバーデンまで行く電車です。
ウィーンの顔ともいえるオペラ座の前から路面電車然として出ていきますが、この先で地下化された区間を通り、それを抜けて専用線区間に入ると普通鉄道としてかっ飛ばすというような、大変に点数の高い路線です。最高ですね。




どこ向いても絵になりがちできりがないので、観光地とかの写真を貼って終わりにしておきましょう。
シュテファン大聖堂の中に入った瞬間と、林を抜けてグロリエッテにたどり着いたときは本当に感動する瞬間でしたね。



3日目。
鉄オタの朝は早い。なぜか。
都市交通の輸送ピークって当たり前なんですけど朝なんですよね。なので朝ラッシュに本気を出す。つまり本気を出すところを見に行かねばならない。
そういうことで朝8時、隣国スロバキアは首都ブラチスラヴァに入りました。といってもウィーンから列車で1時間、平然と国境を超えられるシェンゲン協定様々。なんか首都間の距離はここが最短だとか?
要はこれは岡山に泊まってんのに朝ラッシュの広電見に行くみたいなことと同じです。
ブラチスラヴァは朝ラッシュメインの7系統というのがあり、ここにK2が入るんですねえ。


真っ赤なブラチスラヴァ市電K2S。名鉄みがある。


ということでお目当てのK2、7085号車が来ました。
ブラチスラヴァについては自動的に運用が出るサイトがあり、大変ありがたいですね。ホテル出た時点で、7系統の15運用?に入ってることがわかっていたので、空振りでないことは保証されていましたが、それが何時の電車なのかはわからない(おそらく出庫順とか運行順なので時刻表とにらめっこすればあるいは?)ので、実際にちゃんと走ってきて安心。


折り返し。早起きした甲斐があった。


ドナウ川沿いのほうへ移動しました。新型の方が真っ赤なブラチスラヴァカラーがよく似合う。



しかし天気が本当に良くてですね。左はドナウ川、右はブラチスラヴァ城。そこを走ってくる路面電車、最高の景色です。
ちなみにフェリーでドナウ川を通り、ウィーンと行き来することもできます。時間の都合で断念しましたが、めっちゃいいですね。


ブラチスラヴァ城の下、実はトンネルがあって市電が貫いています。すごいなお前。


中心部にあるモールの前あたり。割とモールの中身は死んでたんですけど、無料トイレあったので助かった。


というわけで昼過ぎにはウィーンに戻りました。ちなみに行きはドナウ川南側を通ってブラチスラヴァペトルジャルカに着きましたが、帰りはブラチスラヴァ中央駅からドナウ川北側の路線でした。

そしてどうも天気が下り坂の予報なので、技術博物館です。
鉄道展示もありますが、科学館っぽい感じでした。電気はどこから来るの?みたいな展示の中に見知った原発の写真と島国の地図にのパネルがあり、ああ…となりました。そらそういう展示は必要。
オーストリア自体に原発は無いんですが、近隣国の立地から近いところも多くあり、という感じみたいです。


シェーンブルン宮殿です。グロリエッテからも見ましたがこっちが正面ですね。


宮殿の前のウィーン川沿いに地下鉄(U4)が走っています。奥で少し左側に曲がったところ、ヒーツィンク駅が見えています。


さて、中央駅に戻り、16:42発のキーウ行きの列車を見に来ました。


列車はハンガリーに入っていき、ブダペスト東駅(19:40発)、デブレツェン(22:37発)を経てザホイ(01:10発)で前4両切り離し。
ウクライナに入ってすぐのチョープ(03:40発)で1両切り離し、そして後2両の寝台車がムカチェヴォ(04:40発)、リヴィウ(08:40発)を経て、終点Kyiv-Pass(15:03着)と、24時間半ほどで結んでいます。
ちなみにウクライナ国鉄広軌なのでチョープで台車交換になるようです。



青に黄色い帯、キリル文字が並んだウクライナ国鉄の寝台車が時間通りに出ていきました。

4日目。
ウィーン最終日です。
まずは最初の頃に書いたウィーンミッテ駅でシティチェックインを行い、預け荷物の処理をしてしまいます。スタアラだけかもしれませんが、ウィーン発のフライトだとここで預けてしまえるので、夜発のフライト利用としてめっちゃ便利ですね。
そして身軽になったところで隣国チェコのブルノへ。

ブラチスラヴァと同じくK2が残っているからですがどうも引っ込んでる模様。
というのはブルノはトラムやバスの現在地が全て公開されてるのですが、1080は表示無しで、何時何分にどこどこの停留所(車庫最寄り)に居たのが最後だよ、みたいな表示が出ます。

とはいえしょうがないので軌道沿いにぶらぶらします。



そしてまた改めてマップを開いてみると1080が表示されてるんですよね、しかも近い。

これ次に来るやつ?と思って反対方向を見ると突然現れる1080号車。ギリギリ気づいてよかった。
どうもなんかトラブルがあったようで部分運休になっている路線があり、それで出てきたみたいですね。


1080を追っかけて移動、折り返しに乗ってせっかくなので終点のČertova rokleまで。結構郊外まで出ました。
一般的なループ線構造で、3列車ぐらい折り返しは先になりそうなので、先行して市街地で待ち受けます。


予想通り戻ってきました。

しかしながら、支障区間が再開したようで、駅前で突然回送になりました。ほんとにラッキーなタイミングでしたね。


ブルノからウィーンに戻り、市電博物館へ。馬車の時代に始まり、現代まで歴史に沿った展示になっており見やすかったです。





この旧型の地下鉄も実は乗ったんですが、日比谷線みがありますね。

地下鉄でウィーンミッテ駅へ戻り、CATでウィーン空港へ。
冒頭に書いた通り、チューリッヒを経由してリスボンへ移動しました。チューリッヒ空港は乗り継ぎが1時間を切っていましたが、めちゃくちゃ乗り継ぎ近かったですね。
ちなみにリスボン行きの待合所でなんか演奏を始める集団がおり、なんかこう、ヨーロッパだなあと思いました。

リスボン空港から出たのは0時を回っていたんですが、地下鉄の終電がやけに遅いので特に問題なくホテルに到着。

続きます。
aqueous-triplog.hateblo.jp