野田阪神という不思議な駅名

なんとなく思うことがあるかもしれない話ですが、大阪には「野田阪神」という駅があります。「阪神」とはもちろんタイガースでおなじみの阪神電鉄ですが、これは阪神の駅名ではなく地下鉄千日前線の駅です。
調べればすぐわかることですが、野田阪神という駅名はもともと「野田阪神電車前」という市電の駅名が由来になっています。これが一般に「野田阪神」と略して呼ばれ、後年地下鉄になったときも「野田阪神」のまま引き継がれたわけです。

市営交通なのに他社の私鉄の名前をつけるというのはなんとなく変な感じがしますが、こと大阪においてはこういう例はそんなに珍しくありません。

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乗りつぶし振り返り

普通の人類は長距離移動をすると体力を失いますが、特殊な人類なので長距離移動をすることで栄養を得ます。
昨年来、海の向こう側へ飛べないため移動欲求を国内で消化するしかなく、結果としてまだまだ掛かるだろうと思っていた日本の鉄道全線完乗が見えてきました。

鉄道趣味、こと乗り鉄一つ取ってもさまざまな宗派があるわけですが、基本的には乗りつぶしオンライン準拠でやっています。このサイトに出会い、かれこれ15年ぐらい経ちますね、ありがたい限りです。
つまりは対象としてはロープウェイ・リフトは除外。ケーブルカーは含んでおり、営業キロ変更が絡まない付け替えや会社変更の場合は乗り直しをしない、と割とイージーモードでやっています。

いきなりグラフを貼りますが、左端が記録をちゃんと取り始めた2002年のスタートです。
上半分がJR、下半分が私鉄の乗車率になっています。ちなみに過去分の分母となるキロ数についてはできるだけ鉄道路線自体の開業・廃止を反映させて計算しています。
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いつかあった話

リアルタイムで書くにはちょっとあれだったけど、みたいなことを書く回です。

「山陰めぐりパス」というe5489で売っていたトクトクきっぷで山陰に行った回がありました。
きっぷの内容としては大阪市内から山陰までの往復と、鳥取~益田のフリー(特急含む)みたいなセットで12000円でした。経路は片方がはくと利用、片方がやくも・山陽新幹線利用で往・復のどちらに適用するかは選ぶ方式です。
山陰本線鳥取・島根反復横跳びみたいなことをするつもりだったので大変お得なきっぷでした。
しかしながら、まず往路に乗る予定だったはくとが運休しました。とはいえ前日から雨が降り続いていて、予想通りの展開ではありました。
そんなわけで駅の窓口で、はくと運休になったんですが、このきっぷってどうしたらいいですかね?と聞くと、運休なので払い戻しになりますが、山陰へ行って使われるのであれば、帰ってきたときに申し出てください。とのことだったので、高速バスで山陰へ移動。


無事山陰旅行を終えて帰ってきまして、払い戻し処理のため窓口へ。数日前のはくとの運休確認が取られ、奥に一回引っ込んだ後、返金を受けました。
結果、「ゆき券+フリーエリア内片道」が払い戻し対象となり、「大阪→(上郡・智頭・鳥取)→益田の乗車券」「大阪→倉吉の指定席特急券」「倉吉→益田の自由席特急券」の無割引相当額、14020円が返ってきました。
これはトクトクきっぷにありがちなのですが、利用時の制限はそこそこある一方で、運休等による払い戻しはゆるゆるだったりします。ゆき券分しか実際に乗れなかった区間はないのですが、その先のフリーエリア内の片道分も対象に含まれるため、このような計算になったようでした。すなわち、この旅行は実質無料となりました。やったね。

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大阪馬車鉄道・浪速電車軌道車両考

今回は黎明期の車両の話をしたいと思います。
そもそもその会社はなに、という方は一番下に過去記事リンクまとめてありますので合わせてご覧いただければ嬉しいです。

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