乗りつぶし振り返り

普通の人類は長距離移動をすると体力を失いますが、特殊な人類なので長距離移動をすることで栄養を得ます。
昨年来、海の向こう側へ飛べないため移動欲求を国内で消化するしかなく、結果としてまだまだ掛かるだろうと思っていた日本の鉄道全線完乗が見えてきました。

鉄道趣味、こと乗り鉄一つ取ってもさまざまな宗派があるわけですが、基本的には乗りつぶしオンライン準拠でやっています。このサイトに出会い、かれこれ15年ぐらい経ちますね、ありがたい限りです。
つまりは対象としてはロープウェイ・リフトは除外。ケーブルカーは含んでおり、営業キロ変更が絡まない付け替えや会社変更の場合は乗り直しをしない、と割とイージーモードでやっています。

いきなりグラフを貼りますが、左端が記録をちゃんと取り始めた2002年のスタートです。
上半分がJR、下半分が私鉄の乗車率になっています。ちなみに過去分の分母となるキロ数についてはできるだけ鉄道路線自体の開業・廃止を反映させて計算しています。
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2002年4月1日:JR13.7%、私鉄20.2%
この頃までにしっかり乗った記憶のあるものに限って記録しています。
私は生まれも育ちも大阪のために関西が中心で、家族旅行や修学旅行で東京や広島に行った分、親戚のいる三重・名古屋あたりに限られていました。

2008年4月1日:JR42.2%、私鉄40.5%
この直前から一人で外泊ありの旅行ができるようになりました。
記録を見ると、3/28は大阪から紀伊半島をぐるっと回って名古屋へ。名鉄の2dayを買って多少乗ったあとに栄のネカフェ泊。翌日は名鉄に一日中乗り倒して、さらには養老鉄道も乗ったあと、そのままムーンライトながらで東京へ。
30日には開業初日である日暮里・舎人ライナーの2番列車に乗って、夜には同日開業のグリーンラインに乗ってムーンライトながらで帰ってくる、という感じのことをしていまして、一回もホテル泊まってないんですよね。若い。
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2010年9月8日:JR72.1%、私鉄55.2%
さて、2010年夏にJRが崖のように伸びていますが、これは北海道の鉄道をゼロから一気に回るという、これまたマグロみたいな旅程を組んだためです。
このときが私の北海道初上陸でして、大阪から長野経由で東京へ出たあと、あけぼのゴロンとシートで青森、周辺の路線を回ってから、はまなすカーペットカーで札幌入りという夜行2連続で動いていました。
そこから9日間かけ、今はなき江差駅で道内のJR・私鉄全線を完乗しています。
既に道内完結の夜行列車は滅んだ後の時代であり、ちょっと前ならもっと楽だったのかなあなどと、まりもに乗った先輩を恨めしく思いながら旅程を組んだ思い出です。
宿泊したところだけ見ると札幌に連泊してたりもするんですが、実態としては日帰りで稚内行ってる、とかがあります。
当時は災害による不通区間もなく、新十津川に増毛、夕張や様似と本当の意味でJR北海道を全線乗れたのは、いま思うと幸運だったかもしれません。
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このとき稀府駅から少し歩いたところでカシオペア、トワイライト、北斗星と撮った写真が結構気に入っています。全部なくなってしまいましたね。

2014年4月1日:JR76.5%、私鉄61.2%
じわじわと伸ばしてきましたがこのあたりからJRは停滞し、私鉄を中心に回っていく感じになるのと、それまであまり回れていなかった関東近郊を攻めることが多くなります。

2020年4月1日:JR84.5%、私鉄86.5%
そして昨年。JRも私鉄も似たような割合になってきていますが、年数の割には伸びていませんでした。
なぜなら海外へ足を伸ばすことが圧倒的に増えたからです。台湾、中国、ミャンマー、ロシア、カナダ、チェコ、ドイツと年に何回か出国することが当たり前になっていました。
そのような中で、この年の2月に行った台湾が最後の海外となり、国境は重く閉ざされてしまいました。4月7日、緊急事態宣言が発表されることとなり、本格的なコロナ禍へと突入していきます。
aqueous-triplog.hateblo.jp

ステイホームや県境を越えるなと叫ばれた緊急事態宣言も一旦解除となった頃、株主優待券が暴落していました。そこで、東武や西武など関東大手の会社を中心に日帰りでちょこちょこと乗りに行っています。
関東近郊の路線というのは数が多いものの、わざわざ遠くから東京に来てから行くかというと行かないですし、行こうと思えば行けるという安心感もあり、結構後回しになるものです。
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2020年11月14日:JR95.6%、私鉄90.5%
そして秋。GOTOキャンペーンなるものが始まって、こんなお得になるのか?と半ば信じられない気持ちで、東北と中国地方を中心に向かいました。
GOTOについては賛否あろうかと思いますが、一人旅であればという大義もありましたし、感染対策をきちんとした上で、日々発表される感染者数などの指標も様子を伺いながら行ったことは言うまでもありません。
12月に入ると感染者も増えて、緊急事態宣言を出すのか出さないのかはっきりしろよみたいな情勢になり、GOTOも中止。11月14日の乗車を最後に、しばらく行くことはありませんでした。
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2021年4月18日:JR96.9%、私鉄94.3%
春、18シーズンに合わせて吾妻線上信電鉄烏山線真岡鐵道などの北関東方面、富士急行岳南電車遠州鉄道天竜浜名湖鉄道と山梨・静岡方面、一畑電車、境線、木次線など山陰方面を周りました。
4/18は立川でライブがあったついでに、御岳登山鉄道に乗りました。
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2021年10月23日:JR98.9%、私鉄98.0%
本数が少なく周りづらいところばかりが残るもので、原田線美祢線ラクテンチケーブルなど一気に回るには結構厳しく、小分けにしたところもあります。
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2021年11月27日:JR99.5%、私鉄98.3%
千葉方面へ向かい、久留里線上総亀山駅で、「実質」JR完乗という状態になりました。
実質というのは、あとは只見線の復旧待ちということですね。一度も行ったことがないもので、不通区間だけではなく、西若松~小出の132.1kmがまるっと未乗なのですが、このまま来年秋まで待ちたいと思います。
この日は合わせて小湊鉄道とディズニーリゾートラインにも乗り、私鉄も長期不通の南阿蘇鉄道を含めて77.4kmを残すのみとなりました。
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というわけで、現在の未乗区間は以下の通りです。

区分 会社 路線 区間 キロ程
JR JR東日本 只見線 西若松~小出 132.1
私鉄 南阿蘇鉄道 高森線 立野~高森 17.7
私鉄 富山地方鉄道 富山港線 富山駅~【旧】富山駅 0.1
私鉄 樽見鉄道 樽見線 大垣~樽見 34.5
私鉄 明知鉄道 明知線 恵那~明智 25.1

長期不通の上2つを除けば、年は明けてからかと思いますが乗り終わる予定で、私鉄も実質完乗といえそうです。
とはいえ、秋ごろには西九州新幹線の開業が控えており、なるほどこれが防衛戦の始まりかーなどと思いつつ、今日の記事はこれまで。